毎回1冊お金教育関連の本を読み、私自身のエピソードや感想を書き残します。
【今回読んだ本】
『きみのお金は誰のため』
〜ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」
田内学(たうちまなぶ)
東洋経済新報社
⚫︎「超」広い視野でのお金の話
個人の立場から見たお金は、好きなものと交換したり、何かのために備えたり、投資でうまくいけば増やせたり、とても便利で「確かなもの」に見えるわけです。
でも、このお話に入り込んで、社会という大きな流れでお金を見つめ直すと、「みんなでお金を貯めても意味がない」ことや「お金自体は無力なもの」であるとわかります。国の借金のこと、外貨や国力のこと、未来のことを、個人の色メガネを取っ払って、広い視野で認識できる「経済教養小説」です。
全日本国民に読み継がれるべき一冊かと。
⚫︎願うは未来 〜お金のイメージ
中学生の男子を主人公にした「小説」という形式にすることで、お金の話がスムーズに入りやすくなっている一方、それでも「個人から見たお金の感覚」を取り払うのは難しいし、現に少数ではあるものの酷評もついている当作品。
お金は汚いもの?卑しいもの?人間関係を壊すもの?
いろんなトラウマやメンタルブロック、染み込んだネガディブイメージ。江戸時代の「士農工商」にもあったような蔑み。美意識に反するというような無意識的なもの。こういったものを大人になってから改めるのは、思う以上に大変なことかも知れません。
でも、だからこそ
これからの子どもたちには、
お金が生まれ持った使命、役割、
明るくあたたかい側面の存在意義を、
早くから知ってほしい。
誰もお金の奴隷にならないでほしい。
そう願いながら、お金について掘り下げた次回作絵本のあらすじを書いているところです。
良いご縁がありますように!
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これら本のことは、年明けに開催された「お金のビブリオバトル」で紹介されて知りました。
気になった本は全て読ませていただきました。(図書館で借りられるものは借り、新刊はできるだけお世話になっている書店で購入)
素敵な本をご紹介くださり、ありがとうございました❣️
ついでに、『きみのお金は誰のため』の参考文献に、前回紹介した『おカネの教室』も入っていて嬉しかったです。
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